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2025年7月1日
■【はじめに】梅仕事
庭で採れた梅の実を漬けこんだり、梅酒を仕込んだり。鬱陶しい梅雨の時期でも、その季節だからこそできることを丁寧に行って、数カ月先を楽しみに待つ、そんな日本人の心を表すこの言葉、私の好きな言葉の一つです。
「梅酒にと 見目よき粒を選りとれば 残り青梅に目あり口あり」
これは私の母が詠んだ一首。梅の季節になると思い出します。
それにしても今年は梅仕事をする間もないくらい、あっという間に梅雨も終わりですね。
■【今月のトピック】日本は桜の国
インドネシアでは、国の名前を直接呼ばずにニックネームで呼ぶことがよくあります。例えば日本は「桜の国」とか「日出ずる国」と呼ばれています。フランスは「ファッションの国」、イタリアは「スパゲティの国」、オーストラリアは「カンガルーの国」といった具合です。日常会話の中でというより、むしろメディアの文面で使われたりするようです。修飾したり遠回しに言ったりすることで、イメージを膨らませ、話の意図が楽しく伝わるという効果を狙っているようですね。
他には、こんなのもあります。
アメリカ 「サムおじさんの国」(アンクル・サムのこと)
オランダ 「風車の国」、「チューリップの国」
スペイン 「闘牛士の国」
ブラジル 「サンバの国」
アルゼンチン 「タンゴの国」
サウジアラビア 「油の国」
マレーシア 「隣の国」
ネパール 「1000の寺院の国」
フィンランド 「1000の湖の国」
イラク 「1001の夜の国」(千一夜物語のこと)
シンガポール 「1001の禁止事項の国」
ロシア 「鉄のカーテンの国」
中国 「竹のカーテンの国」
日本人から見ても納得、というニックネームが多いですね。イラクとシンガポール、ロシアと中国については、どちらかになぞらえて付けたに違いありませんが、皮肉交じりの感もあってなかなか興味深いですよね。
ロシアの鉄のカーテンとは、冷戦時代の封鎖的な国風を指して付けられたとのこと。また中国の竹のカーテンとは、中国が竹の原産国であることにも因りますが、鉄よりは風通しが良い、という意味も込められているそうです。それから、アラビアンナイトは確かに中東が舞台になっていますが、今の中東にアラビアンナイトをイメージする人もあまりいないのではないでしょうか。いずれも、イメージ的には少し古くなってきていますよね。
ニックネームも、時代と共に変わってきているようです。例えば、アメリカは最近では「スーパーパワーの国」と言うそうです。日本も、そのうち「アニメの国」とか「インドネシアより暑い国」とか言われるようになるかもしれません。
最後に、自国のことは何と呼んでいるかと言いますと「赤道のエメラルド」だそう。ちょっと美しすぎやしません?
- 2026.03.04
- 13:44
2025年6月1日
■【はじめに】大阪万博に行って参りました!
開催前から「間に合うのか?」と世間を騒がせてきた大阪万博。開幕したとたんに「大屋根リングで雨漏りがする」とか「虫が大量発生している」とか「トイレ待ち行列が長い」とか、なぜかマイナスな面ばかりがクローズアップされる傾向が強いですよね。一般人がみな世界に向けた情報発信ツールを手にしているからでしょうか。
そんな大阪万博に、私も行って参りました。日帰りのスケジュールしか確保できなかったので、ほんの一部しか見られませんでしたが、インドネシアパビリオンを中心に、楽しんで参りました。「今月のトピック」でその様子をご紹介します!
■【今月のトピック】インドネシアパビリオンでバティック体験
前日から朝にかけて大雨だったせいか、夢洲駅はすいていて、すんなりとゲートに到着しました。スマホのQRコードをかざして入場し、ミャクミャクとご対面。まずは大屋根リングに登り、会場を見渡すと、SDGsを意識してか、どのパビリオンもわりと地味な印象です。
大屋根リングを1周すると2Kmもあるそうなので、途中で降りて、会場内を散策します。長蛇の列ができているパビリオンは諦めて、空いてそうなところをいくつか見物して廻りました。スマホアプリの万博マップを見れば、自分がどこにいるのかわかるので、方向音痴の私でも大丈夫!
万博の雰囲気をざっと体感したのち、目的のインドネシア館へ。展示物が置かれているだけのパビリオンもあったけれど、インドネシア館は、ディズニーランドのアトラクションみたいなツアー形式。まずは扉の前で、テンション高めのスタッフが説明してくれます。英語なので、聞き取れないことも多いけど、とりあえず、「イエーイ」と右手を挙げておく。扉が開くとトロピカルな植物と音楽が出迎えてくれます。それ以降は、ネタバレになるので省略しますね。
ツアーの後は、事前に参加申し込みをしていたフォーラムへ。バティック制作会社の若き女性オーナーが、バティックの歴史や生産工程について説明してくれたあと、バティックのロウ付け作業を体験するワークショップに参加しました。予め鉛筆で下書きされている白いトートバッグが配られ、チャンティンという専用の器具を使って、溶けたロウで下書きをなぞっていきます。ロウの温度調節が難しくて、スムーズに描けなかったのですが、それでも先生に褒められた作品がこちらです。
これを染色液に浸せば、ロウで描いたところは染まらずに白く残るというわけです。
トートバッグを持ち帰って、後日、自宅で黒豆の煮汁で染めてみました。薄紫色に染まったものの、ロウ描きのときにロウの温度が低くて生地に浸み込んでいなかったせいか、白く残るはずのところもぜんぶ染まっちゃいました。
さてワークショップ終了後、この女性オーナーにお時間を取ってもらい、お話することができました。実は、2022年にバリ島でG20首脳会議が開催された際、手土産として各国首脳に渡されたのが、この工房のバティックなのです。なのでクオリティーはお墨付き。岸田元首相も、持っているはずです。
ということで、近々こちらのバティックを、TOKO PLUMERIAで取り扱うことになりそうです。楽しみにしていてください!
こちらのページでは、万博会場で撮った写真を他にも何枚か載せていますので、よかったら見てくださいね!
- 2026.01.27
- 14:48
2025年5月1日
■【はじめに】献血でお米がもらえる?!
献血をすると、日本ではジュースなどを貰えますよね。インドネシアでは、通常スナックやサプリメントなどが貰えるそうですが、なんと、お米を貰えることもあるのだそうです。しかも、たっぷり5キロ!
いつも、というわけではなく、時期や地域によるそうですが・・・。今の日本人にとっては、かなり羨ましいですね。
■【今月のエッセイ】竹のおはなし
タケノコはお好きですか? 春先のタケノコ、シャキシャキして美味しいですよね! 煮てよし、焼いてよし、揚げてよし、お酒のつまみにも最高です。
私が子供のころのお話。隣家の敷地内に小さな竹林があり、ブロック塀の下を地下茎が越境して我が家の敷地内にときどきタケノコが生えてきました。黙って採るのも良くないけど、放っておくと大変だから、と母が鍬を持ち出して掘り起こしていました。その日の晩はタケノコご飯が出てきましたが、えぐみがあってちょっと固かったなぁ。なので、私はタケノコはあまり好きではなかったのですが、大人になって、東京に出てきて、ちゃんとしたタケノコを食べたら、全くの別物でした。隣家の竹は食用には向かない種類だったのかもしれません。
現在住んでいる家から最寄り駅までの途中にも、竹林があります。朝、通りかかったときに土から20cmくらい出ていたタケノコが、夕方帰宅時には1mくらいに伸びているのを見るにつけ、「放っておくと大変だから」と母が言っていたのを思い出します。竹の成長って、速いですよね。
風情があって、鑑賞するにはよいものですが、程よく管理するのはとても大変なのでしょうね。夏になると、蚊にとっては恰好の住みかとなりますし。
竹は、成長が速いのに耐久性と弾力性を兼ね備えていて、SDGsな建材として注目されています。
近頃、インドネシアのロンボク島に、世界初、竹でできたスターバックスが誕生したそうです。外観も内装も、なかなかステキなので、こちらのサイトを覗いてみてくださいね。
外観はこちら
内装はこちら
TOKO PLUMERIAの商品の中にも、竹でできたものがいくつかあります。「お勧めの商品」でご紹介した竹のウインドチャイムのほかにも、バンブートレー、竹細工のランプなど、竹はアジアン雑貨には欠かせない素材の一つですよね。植物素材の中でも、最もアジアっぽさを感じるような気がします。
若い芽は食用になり、成長すれば建材となり、道具や民芸品の素材となり、楽器にもなる。改めて、竹ってすごい!!
- 2025.10.08
- 16:48
2025年4月1日
■【はじめに】お天気
3月に真夏日があったりして、桜も満開となり、そして今日から4月。なのに今日の東京は、冷たい雨が降っていて、ウソをつくのも忘れちゃうほど寒いです。この寒暖差には、インバウンドもびっくりでしょうね。
それにしても、最近の天気予報はかなり正確なので助かります。スマホのアプリで翌日の気温をチェックし、服装を考えておくことができますし、「30分後に雨が降り出します」なんてことも教えてくれるので、「よし、今のうちにスーパーに行って来よう」といった行動がとれます。便利な世の中になったものですね。
山林火災が発生した地域に雨雲を誘導する、なんてことができるようにならないものでしょうか。
■【今月のエッセイ】ラマダン
インドネシアでは、今年は2月28日~3月30日がラマダン(断食月)でした。ラマダンとは、イスラム教徒の大切な儀式のひとつで、太陽が出ている間の飲食が禁止されます。空腹を体験することで、恵まれない人々への共感を持とう、という意味があるんですって。そして、寄付や施しを進んで行うとともに、自分の欲望や怠惰を戒め、神への信仰心を高めるという目的があるそうです。
ラマダンの時期は、毎年変わります。イスラム教のヒジュラ暦は太陽暦とはサイクルが異なり、1年を354日としているためです。インドネシアでは、普段の社会生活は太陽暦を使っていますが、宗教行事はそれぞれの宗教の暦に従って行われます。
ところで、日中、飲まず食わずでいつも通りに働けます? 無理ですよね。なので、ラマダン中はどうしても夜型生活になるのだそう。日が沈むと、まず水分を摂り、スープやフルーツなど胃にやさしいものから食べ始めて、米や肉などもがっつり食べます。元気が出たところで仕事を片付ける人もいるそうです。日の出前にも、しっかりと栄養補給します。そして、日中は、なるべくエネルギーを使わないようにして過ごします。会社の勤務時間も普段より短縮されるのだそうですよ。
ちなみに、私は先日インドネシアの仕事関係先にオンラインミーティングをお願いしたのですが、ラマダンが明けるまで待ってほしいと言われてしまい、あ、ラマダン中はそういう感じになるのねと実感しました。もちろん、昼間もばっちり働かないといけない立場の人もいるでしょうけど・・・。
それにしても、インドネシアのような赤道に近い国で、水も飲まず日中を過ごすなんて、体に悪いんじゃないでしょうか。さぞかしツライだろうなあと思ってしまうのですが、敬虔なイスラム教徒の人々は、宗教心が高まり、自分自身が浄化されるという感覚で、むしろ喜びを持ってこの時期を過ごすのだそうですよ。
ラマダンが終わると、無事にラマダンを終えたことを祝うレバランという行事があります。生まれ故郷を離れて働いている人々は、こぞって帰省し、家族や友人と共に1週間程度の休暇を過ごす人が多いそうです。今頃はちょうど、民族大移動をしていることでしょう。
- 2025.09.24
- 14:59
2025年3月1日
■【はじめに】無人ATMにて
銀行の無人ATMに立ち寄った時のお話。私がブースの入口に立ったとき入れ替わりに1人出ていき、2台しかないATMはちょうど2人の人が使用中、という状況でした。並んで待っていると、私のすぐ前でATMを操作していたおばあさんが、困った顔をして私の方を振り向いたのです。もしや振り込め詐欺にでもあっているのかと思って近づいてみると、「カードが入らないの」と言うのです。見ると、カードの差込口に、前の人のカードが刺さったままになっていました。慌ててブースの外に出て見渡しましたが、さっきの人の姿はもう見当たりません。とりあえず、詐欺ではなくてよかった。
私は、刺さったままのカードを抜き取って、おばあさんに操作を続行してもらい、備え付けの電話で係員に連絡しました。
さあ、ここで問題です。無人ATMですから、この忘れ物のカードをそこらへんに置き去りにするわけにもいきません。係員は私に何と頼んだでしょうか?
1.係員が行くまでそこで待っていてください
2.近くの支店に届けてください
3.連絡箱に入れておいてください
答えは3.でした~。
壁に取り付けられた「連絡箱」の存在と役目を初めて知ったできごとでした。
■【今月のエッセイ】AIとお国柄
最近、パソコンにはAIが組み込まれていて、何か作業をしようとすると、勝手に先回りしてサポートしてくれようとします。Googleで検索を行えば、真っ先に表示されるのはAIによる回答です。インターネット広告でにっこり微笑む少女も、よく見れば生成AIで作られた非の打ちどころのない美少女。
気づかぬうちにAIを使っている日常。何を信じたらよいものかと不安な気持ちにさえなります。物心ついた時からAIに囲まれている今の子供たちは、いったいどのような感覚でいるのでしょう。
とまあ、そのようなことを心配するのは既に自分が世の中に着いていけていない証拠なのでしょう・・・。
さて、ここからは、インドネシアにおけるAI開発のお話です。
インドネシアでは、デジタル化そのものが欧米や日本よりも後発で、ほんの10年前は、まだスマホの普及率も低く、銀行口座を持っている人も成人人口の半分程度でした。それが今やスマホによるキャッシュレス決済は当たり前、SNS上にもAIによる投稿が増えてきました。
インドネシア政府によるAI開発への投資額も多く、アメリカ、オーストラリア、日本など、外国のAI関連企業との技術提携も急速に進んでいます。昨年、インドネシアの通信大手「インドサット」は、アメリカの半導体大手NVIDIAと共同でスラカルタ市郊外にAIセンターを設立すると発表しました。教育分野や医療分野でAIサービスの活用が進められているそうです。
このほどインドネシアで開発された生成AI「sahabat(サハバット)」は、インドネシアの文化や歴史的背景を詳細に学習していて、インドネシアに特化した生成AIなんだそうです。
生成AIと言えばChat-GPTが世界の標準のような気がしていましたが、中国の企業が開発したDeepSeekに中国の思考がばっちり反映されているのを見て、そうか、であればChat-GPTはアメリカの思想のもとに作られたものなんだろうなと思い至りました。インドネシアがインドネシア人のために開発した生成AIであれば、インドネシアの価値観が組み込まれていて御尤もですね。
日本人はAIによる利益より、どちらかというと弊害の方に着目しがちなのに対し、インドネシア人は比較的前向きに、楽観的に捉える傾向があるのだそう。
AIにもお国柄が存在し、AIの使い方には国民性が影響するということでしょうか。
いろんな国の思惑を適正にジャッジして、世界を平和に導いてくれるようなAIが開発されるとよいですねぇ・・・。
- 2025.09.12
- 10:36
2025年2月1日
■【はじめに】BRICSに加盟
2025年1月、インドネシアが東南アジアの国として初めてBRICSに加盟しました。
実はジョコ大統領の時代に、一度BRICSへの加盟を見送ったことがあります。その後プラボウォ大統領に変わり、そしてアメリカの大統領も変わり、BRICSへの加盟を踏み切ったということになるのでしょう。
インドネシアの加盟により、BRICSの正式加盟国は10カ国となりました。そして、世界総人口のほぼ半分がBRICS加盟国に属していることになるのですよね。
■【お知らせ】「3Dセキュア」を導入しました
当店では、2025年2月より、クレジットカードでお買い物いただく場合の本人認証システム「3Dセキュア」を導入しました。今後、クレジットカードの不正利用が疑われる場合に、本人認証のためのパスワード入力が求められることになります。ご本人が正しくご利用される場合は、ご購入手続きに変更はありません。安心してご利用くださいませ。
■【今月のエッセイ】苗字ってなんだろう
「なぜそんなに揉めているのかな」と思う問題の一つに、選択的夫婦別姓制度があります。
「苗字が異なると家族の一体感が薄れる」「子供が生まれたときにどちらの苗字にするかで問題になる」というのが、導入反対の主な理由だそうですね。
苗字が違うだけで一体感が薄れるとも思いませんが、そもそも「選択的」なのだから、苗字で一体感を保ちたい人は同姓を選べばいいだけの話なのでは? と単純な私は思ってしまいます。それとも、日本人全体として家族の一体感が薄れるのを憂いて反対しているのでしょうか。
ちなみにインドネシアには、そもそも苗字がありません。たとえば前大統領の名前は「ジョコ・ウィドド」ですが、その息子(現在の副大統領)は「ギブラン・ラカブミン・ラカ」です。共通のファミリーネームはありません。
それで、インドネシア人は家族の一体感が希薄かというと全くそんなことはなく、私の知っているインドネシア人は皆とても家族を大切にしているように見えます。
一方、子供の苗字の問題は、かなり悩ましいような気がします。どちらの苗字にするかは結婚時に決めておくこと、複数の子供が生まれたら全員同じ苗字にすること、というのが、現在の案だそうですね。仮に、妻側の苗字を子供に付けようとした場合、夫側の親が「許さん!」とか言い出すケースもありそうです。後々子供が「ボク、お父さんの苗字の方が良かった」とか言い出す可能性もありますね。
お父さんだけ、もしくはお母さんだけが違う苗字だと、どんな不都合が生じるのか、その時になってみないとわからないですよね。ここは、ぜひ有識者の見解を教えて欲しいです。
ところで、ファミリーヒストリーという番組をご覧になったことがありますか? その日のゲストについて、父方、母方、それぞれの家系を辿って歴史を紹介する番組です。双方のご先祖様の苦労話や、2つの家系の偶然の出会いがあって自分が生まれたことを知り、ゲストは必ず涙します。私も、たいていもらい泣きします。男女が出会って結婚して子供ができる、そのこと自体は当たり前の営みかもしれませんが、実際は奇跡の積み重ねですし、その歴史を辿るうえで、苗字は大事な要素を占めているのだなとも感じます。
苗字は、単なるファミリーネームではなく、「家系」「家筋」「家柄」を表すもので、今の世に、そういったことを持ち出すものではないとは思いますが、過去に犠牲を払って「おいえ」を守ってきた人たちがいるおかげで、日本の文化・歴史・建造物が守られてきたという側面もあると思うのです。やはり苗字というのは日本人の意識の中でとても大事な役割を果たしているのですね。
そう考えると、選択的夫婦別姓制度とは、各々の苗字を変えずに済んで、子供には引き継がせたい方の苗字を付けられる、なかなか合理的な制度なのかもしれません。先祖代々続く「家」の苗字を引き継ぐ使命のある人も、自分のアイデンティティや独身時代に培ったキャリアをリセットしたくない人も、今よりは希望に近い形を取れるようになるのではないでしょうか?
- 2025.07.30
- 16:35
2025年1月1日
■【はじめに】アジア甲子園
日本の高校野球の文化をアジアに広めようという活動があるそうです。その名も「アジア甲子園」。その第1回大会が、昨年12月にインドネシアのジャカルタで開催されました。
14歳~18歳のインドネシア球児たち8チームが5日間にわたって熱戦を繰り広げ、大いに盛り上がったそうですよ。最終日にはエキシビジョンマッチとして、U18インドネシア代表チームと、元高校球児からなる日本代表チームが対戦しましたが、これは7対5でインドネシアが勝利したそう。日本代表チームの平均年齢は不明です。
「甲子園」という言葉を、インドネシアの球児たちはどう解釈しているのでしょうね。単なる球場の名前ではないことを感じ取ってもらえたら嬉しいですね。
■【今月のトピック】トラジャ コーヒー
トラジャコーヒーを飲んだこと、ありますか? 飲んだことはなくとも 「トアルコ トラジャ」とか「幻のトラジャコーヒー」などという言葉を聞いたことがあるかと思います。とはいえ、トラジャって何? トアルコって何? なぜ幻なの? と結構謎が多いのではないでしょうか。
トラジャとは、スラウェシ島中部の山岳地帯に住んでいた先住民族の一つで、「高地の人」を意味します。スラウェシ島は、ヒドラのような形をしています。ウルトラマンに出てくる怪獣のヒドラではなく、水中生物のヒドラです。ゴジラのような形をしたカリマンタン島の東に位置しています。
さて、このトラジャ族が住んでいた地域は、コーヒーの生育にたいへん適していて、17世紀ごろから、良質なコーヒー豆が盛んに栽培されていました。しかし、そのコーヒー豆を輸出して儲けていたのは宗主国であるオランダ。ヨーロッパの王侯貴族たちに、トラジャ産のコーヒーは大人気だったそうです。その後、第2次世界大戦によって農地は荒れ果て、トラジャコーヒーは絶滅したかと思われていました。
ところが、その種はトラジャ族の手によって細々と守られていました。1970年代に、日本のキーコーヒー社が現地を訪れて農地を復活させていきました。このとき名付けたブランド名が「トアルコ」です。TORAJA ARABICA COFFEE(トラジャ アラビカ コーヒー)の頭文字から名付けたそうです。
これが、幻のコーヒーと呼ばれる所以です。
トラジャ族は、独自の儀式・風習・宗教観を持っていることでも有名です。また、彼らの居住する伝統的な高床式家屋「トンコナン」はたいへん特徴のある形をしています。建材は竹で、釘を1本も使わずに建てるのだそうです。屋根の反り具合や、側面に施された装飾など、どことなく日本の神社建築にも似た荘厳さがあります。
https://www.toko-plumeria.jp/hpgen/HPB/entries/168.html
トンコナンは、トアルコ トラジャのロゴマークにもなっています。
ということで、トラジャコーヒーを飲む機会がありましたら、スラウェシ島やトンコナンを思い出してくださいね。
- 2025.07.09
- 16:13
2024年12月1日
■【はじめに】昭和100年
来年は、昭和100年ですね。だからどうしたと言われそうですが、私個人的にはちょっと感慨深いものがあるのです。私は、昭和の、ちょうど切りのよい年に生まれたものですから、昭和100年には、私もちょうど切れの良い歳になるのです。今年中に「昭和100年To Do リスト」を作ろうと思っています。
そういえば、大正114年とか、平成37年とかいう数え方はあまり聞きません。なぜ昭和にだけ換算するのでしょうね。やはり昭和が長かったことと、コンピュータの昭和100年問題があるからでしょうか。
■【今月のエッセイ】インドネシアの火山
先月、インドネシアのレウォトビ山が数回立て続けに噴火を起こしました。レウォトビ山はフローレス島の東部に位置する標高1,600mほどの火山です。日本への津波の到達は観測されなかったようですが、現地では犠牲者も発生しているそうです。
環太平洋火山帯に国全体が含まれているインドネシアには、たくさんの火山があり、たびたび噴火のニュースを耳にしますね。
今日は、インドネシアの火山のうち、私が勝手にセレクトした3つをご紹介します。
まずは、スンバワ島にあるタンボラ山。1815年のタンボラ山の噴火は、記録に残る世界最大の噴火と言われています。この噴火により、4,000mあった山が2,800mにまで低下し、火砕流が周辺の集落を壊滅させました。噴煙は地球を覆い、地球全体の気温が数度下がったとのことですから、ものすごい規模ですね。ナポレオンがワーテルローの戦いで敗けたのは、このタンボラ山の大噴火による異常気象が一因だったとも言われています。
次は、ジャワ島の中心部にあるムラピ山。標高3,000mほどの活発な火山で、常に噴煙を上げており、昨年も噴火しています。「ムラピ」はインドネシア語で火を意味するので、まさに「火の山」なのです。あの有名なボロブドゥール遺跡は、長い間密林の中に埋もれていて、19世紀になって発見、発掘されたのですが、このボロブドゥール寺院を密林に隠してしまったのは、ムラピ山の噴火による降灰だと言われています。
最後に、イジェン山をご紹介します。ジャワ島の東端にある標高2,400mほどのこの山は、硫黄を多く含み、大きなカルデラ湖はターコイズブルーの水を湛えています。火口付近の岩の隙間からガスが噴き出し、常に炎が出ているそうです。炎の色は、幻想的な青。でも昼間は見えません。このブルーファイアを観察する深夜ツアーもあるそうで、ジャワ島旅行情報サイトに写真が載っていますのでご覧になってみてください。
https://xn--eckb2cva5exdwb4gqaq5ewel.net/ijen/
- 2025.06.01
- 11:19
2024年11月1日
■【はじめに】どう変わる?
先日の衆院選では、自民党+公明党で過半数議席を獲得できない結果となりましたね。これだと法案や予算案がなかなか決まらず、国が停滞してしまうのではと心配する声もありますが・・・。
反対するばかりで建設的な策を講じられない野党、それを尻目に多数決で押し切る与党。そんな構図をずっと見せられてきましたが、これから少しずつでも、政党や会派の枠を超えて、政策ごとに是々非々の議論を行う国会に変わって行くといいなと私は思っています。
とはいえ、最終的には多数決で決めるのが民主主義。過半数を獲得するために政党間で妙なカケヒキをするのはやめて欲しいものです。
■【今月のトピック】あの黒い帽子
先月、インドネシアでは、プラボウォ・スビアント氏が大統領に就任しました。基本的に前任のジョコ氏の路線を引き継ぎ、いずれの軍事同盟にも属さない、「非同盟」の道を歩むことを表明しています。
インドネシアの歴代大統領の名前を列挙しますと、スカルノ、スハルト、ハビビ、ワヒッド、メガワティ、ユドヨノ、ジョコ。8代目の大統領となったプラボウォ氏は、スハルト氏の娘婿。副大統領となったギブラン氏は、ジョコ氏の息子です。メガワティ氏はスカルノ氏の娘。こうしてみると、インドネシアの大統領も、わりと世襲的な要素が強いのですね。
ちなみに、デヴィ夫人は、スカルノ氏の第3夫人です。
ところで、インドネシアの要人の公式な写真を見ると、必ずと言っていいほど黒い帽子を被っていますよね。あれは「ペチ」あるいは「コピア」「ソンコック」といいまして、インドネシアやマレーシアでイスラム教徒の男性が身に着ける伝統的な被り物です。つばのない楕円柱型で、頭頂部が平らなのが特徴的です。色は黒と決まっているわけではないのですが、初代大統領スカルノ氏をはじめ、インドネシア独立運動に携わった人びとが好んで黒いペチを着用したため、インドネシア民族主義の象徴ともなりました。
イスラム教徒の女性はヒジャブを身に着けて常に髪を隠していますが、男性は、正装するときや神に祈るときなどにこのペチを被って髪を隠します。髪は、隠すべきもの、とされているのですね。
髪を隠すための被り物と言えば、日本でも平安時代に身に付けられていた烏帽子がありますよね。大河ドラマ「光る君へ」の影響で今年ちょっと話題になりました。最初は「えっ、寝るときも被ってたの?」と少々奇妙に感じたものですが、烏帽子の下の「もとどり」を人に見せるのは裸になるより恥ずかしいことだったとか。
風習というのは、不思議なものですね。今も昔も、誰が決めたのかわからないルールが現れて、何故かみな真似するようになってしまうのですから。
- 2025.04.30
- 18:31
2024年10月1日
■【はじめに】どこ見てんのよー
いくつかの政党の代表が変わりました。そして、日本の新しいリーダーが誕生したわけですが・・・。
子供のころ、学級委員長を選ぶときには、クラスのリーダーとして誰が相応しいか、とまじめに考えたものです。頭が良くて正義感があって裏表がなくて信頼できる人に票を入れました。
「あの人が級長になったら、私が陰で糸を引けるわ」とか、「あの子が級長になる方が、ボクはいろいろ動きやすいぞ」なんてことは考えもしなかったし、「君に一票入れるから、僕に給食委員長をやらせてくれよ」というカケヒキなんかもしませんでした。
ワイドショーでは、政治ジャーナリストさんが、当然のように、誰がどういう思惑で、どんな駆け引きをしているかなどと説明しながら、票の読み比べをしていました。そういうものなのでしょうか。
国民の方を向いている政治家は、日本の将来を本気で考えている政治家は、果たしているのでしょうか?
■【今月のトピック】インドネシア発のコーヒーショップ
コーヒーのチェーン店と言えば、アメリカ発祥のスターバックスやタリーズをはじめ、日本生まれのドトール、プロント、コメダなど、たくさんありますよね。そんな中、インドネシア発祥のコーヒーチェーンも、数年前に日本に上陸しています。「kopikalyan(コピカリアン)」というお店で、インドネシア国外に初出店した店舗が東京の原宿にあります。原宿と言っても、若者でごった返している竹下通りや表参道からは少し外れた裏通りにあるので、私でも入りやすいのが嬉しいです。
内装はシンプルで、清潔感のある落ち着いた雰囲気。さほど広くはなく、席数も少ないですが、店員さんの目が行き届くレイアウトです。マンデリンやガヨなど、インドネシア産のコーヒー豆をストレートやブレンドでオーダーできるほか、ジャムウやタマリンドジュース、ブラスなど、インドネシア特有のドリンクもあります。トーストやサンドイッチ、サラダなどの軽食も、具材やソースにインドネシアらしさが表れています。
詳しくは、こちらのページを見てくださいね!
https://www.toko-plumeria.jp/hpgen/HPB/entries/165.html
ところで、「コーヒーの2050年問題」ってご存じでしょうか?
地球温暖化による気温・湿度・降雨量の変化が原因で、コーヒーの生産地が減ってしまうのですって。さらに、天候不順により生育状態がよくなかったり、病気が発生したりして、従来の生産方法では豆の生産量や品質が保てないのだそう。このままでは、コーヒー農園の維持管理コストが増大し、生産者の減少に拍車が掛かって、ますます生産量が減り、2050年ごろにはコーヒーが気軽に飲めなくなってしまうかも、ということなのです。
コーヒーは、高価な飲み物になってしまうのでしょうか。コーヒーの価格上昇を抑えようとすると、そのしわ寄せは生産者にいってしまいますから、ある程度の価格上昇は覚悟しないといけないでしょうね。
一方、日本国内でコーヒーを生産する動きが広がっているそうですね。国産コーヒー豆は、現時点では価格が非常に高いそうですが、将来的には手軽に飲めるくらいまでになってくれると嬉しいですね。
我が家にも1本だけコーヒーの木があります。もちろん、観葉植物としての小さな木ですが。でもいつかコーヒー豆を収穫できるようになったらいいなぁと、夢を膨らませています。
- 2025.03.30
- 22:39



