メルマガ バックナンバー

2023年11月1日

■【はじめに】無宗教力

古今東西、多くの戦いや犯罪の種となっているのが宗教ですよね。宗教が原因で、家庭が崩壊したり、多くの命が失われているという現実。いったい何のための宗教なのか、なぜ世界中に宗教が存在するのか、などとガラでもなく考えてしまいます。
宗教を否定するわけではないのですが、宗教と実生活とを無意識に切り分けられる気質、宗教にとらわれない精神力、というのも、自分らしく生きるための大事な力なのではないでしょうか。
「困ったときの神頼み」的な生き方の方がシアワセなのかもしれません。


■【今月のトピック】インドネシアの高速鉄道、発進!

先月、インドネシアで、東南アジア初の高速鉄道が開業しました。最高時速は350Km、ジャカルタとバンドンの間、約140Kmを36分で結び、従来の所要時間の1/4 になったそうです。
「バンドンが通勤圏内になった」と大いに期待されているそうですが、運賃はかなり高額で、庶民が気軽に利用できるものではないと聞きます。日本で例えると、軽井沢に住んでいるちょっとリッチなサラリーマンが、北陸新幹線で東京に通勤するイメージでしょうか。

この高速鉄道の導入にあたっては、当初は日本の新幹線方式が採用される計画だったものを、土壇場で中国にとって代わられた経緯があります。中国が「一帯一路」構想の一環として、「インドネシア国費には負担をかけない」という提案をしてきたからです。ところが、建設用地の買収に手間取り、コロナの影響で計画が遅れたりして、結局インドネシアも国費を支出せざるを得なくなりました。
当初の予定より5年も遅れての開業となったわけですが、もうすぐ任期の切れるジョコ大統領としては、自分の任期内に開業にこぎつけてホッとしていることでしょう。

「ジャカルタとバンドンの間」といっても、実はジャカルタ駅とバンドン駅が直結されたわけではありません。ジャカルタ駅からやや離れたハリム駅と、バンドン駅からやや離れたテガルアール駅とを結んでいます。それってちょっと不便な気がしますが、理由があります。ジャカルタ駅とバンドン駅の周辺は交通渋滞が酷いので、わざと少し外れたところを発着駅とし、渋滞を緩和する意図があったそうです。なるほど。

この高速鉄道に乗車するには手荷物検査を受ける必要があり、車内ではインターネットも利用できるなど、セキュリティや利便性を供えているそうです。また座席には可動式の枕が付いていて、揺れも騒音もかなり抑えられているんですって。なかなか快適そうですね。

  • 2024.03.30
  • 15:11

2023年10月1日

■【はじめに】小さい秋

東京は、ようやく秋らしくなってきました。
我が家のベランダに、秋明菊が可憐な花を咲かせました。あまりの猛暑だったので心配しましたが・・・。
この秋明菊は、昨年末に実家から移植したもので、亡き父が大切に育てていたものなのです。実家は今年3月に人手に渡ってしまいましたが、庭にはまだたくさんの株が残っていましたから、今頃同じように花を咲かせていることでしょう。新たな住人も楽しんでくれているといいなぁと思っています。


■【今月のエッセイ】4年ぶりのバリ島

4年ぶりにバリ島へ行ってきました。インドネシアへの入国および日本への帰国に際しては、コロナワクチン接種証明やPCR検査結果の提示などの条件もすべてなくなり、コロナ前と同じように行けるようになりました。

私はいつもウブドという街に滞在しますが、4年前と変わっていたことがいろいろありました。
まずは、交通事情。ウブドの街は信号が無く、路上駐車も横行していたため、渋滞が酷かったのです。それがかなり解消されていました。相変わらず信号は無く、車やバイクはめちゃくちゃ多いのですが、一応、流れています。運転手さんに聞いてみたら、路上駐車が禁止になり、一方通行のルールも改善されたからだそうです。

2つ目は、サッカー広場がなくなったこと。私がウブドの街を歩き回るときに目印にしていたサッカー広場が、なんと駐車場になっていました。路上駐車をせずにここに停めることになったのですね。子供たちが元気にサッカーをしたり、学校帰りにアイスクリームを食べながら木陰でおしゃべりしていた姿が消えてしまったのはちょっと寂しいですが、交通事情の改善のため仕方がなかったのでしょう。
駐車場といっても、アスファルト舗装されてしまったわけではなく草地のままでしたので、もしかするとここは臨時の駐車場で、いずれまた広場に戻すつもりなのかもしれません。

3つ目は、ウブド市場がめちゃくちゃ綺麗になっていたことです。ウブド市場と言えば、迷路のような路地に露店がひしめきあい、ドリアンの香りが漂う中、バイクの間を縫うように歩くうちに、私はかならず迷子になっていましたが、4年の間にすっかり綺麗な建物に変わっていました。店は区画内にきっちり収まり、入口には誰かの銅像まで建っているのです。

最後に、モンキーフォレストのおサルさんたちが、お行儀よくなっていたこと。自然公園「モンキーフォレスト」に棲むサルは野生ですし、敷地に囲いなどないので、自由に外を出歩きます。以前は、道を歩く観光客のサングラスを掠め取ったり、手にレジ袋を提げていると食べ物だと思って襲ってきたものです。今回はサルたちが大人しくしているので、安心して道を歩けました。どうやって手懐けたのでしょう。それとも自然とそうなったのでしょうか・・・。

というわけで、コロナ禍で観光客が激減していたからこそできることをして、回復に備えていたのが伺えました。 旅の写真をこちらにアップロードしましたので、覗いてみてくださいね。

  • 2024.02.28
  • 20:16

2023年9月1日

■【はじめに】エアコン最高

我が家のリビングのエアコンは12年前に購入したものでしたが、7月ごろからだんだん効きが悪くなり、猛暑の真っただ中、「もうお手上げ」とばかりに熱風しか吐き出さなくなりました。窓を開けた方が涼しいくらい。
コンセントを抜いてしばらく放置した後に再稼働すると、少しの間復活するという裏技を駆使したり、隣室のエアコンを点けて扇風機との合わせ技でリビングに冷風を送ったりしながら約1カ月。

そして8月末、ちょっとばかり値段が下がったのを見計らってようやく買い替えました! 最近のエアコンは、省エネ設計で、音も静かで、風も柔らかいですね。最高です。


■【今月のトピック】独立記念日と運動会

インドネシアの独立記念日は8月17日です。第2次世界大戦の終戦が1945年8月15日、その2日後にインドネシアは独立を宣言しました。オランダの統治下に340年間、その後日本の統治下に3年間という、長い植民地時代を経ての独立宣言でした。

独立記念日には、式典やパレードが行われるほか、全国各地で運動会が開催されるのだそうです。運動会と言っても、真面目な陸上競技ではなく、どちらかというと余興とも言えそうな競技を国民みんなで楽しむのですって。
綱引き、パン食い競争、風船割り、竹馬レース、自転車レース、棒登りなどがあるそうですが、日本のそれとはちょっと違っています。例えば、パン食い競争といってもパンではなく、クルプックという海老せんべいのようなお菓子が吊り下げられていて、手を後ろに縛られた状態でかぶりつきます。風船割りは、小麦粉が入っている風船を、目隠しをした状態でナスやキュウリで叩き割ります。ナスやキュウリの方が先に割れてしまいそうですね。自転車レースは、遅くゴールした方が勝ちで、途中で地面に足をつけたら失格となります。棒登りはチーム戦で、棒の上に括り付けられた景品を取ったチームが勝ちなのですが、なんと棒には油がたっぷり塗られているので、ツルツル滑ってなかなか登れないのですって。
なんだかどれも楽しそうですよね。

そもそもなぜ独立記念日に運動会なのかと言いますと、実は、深~い意味が込められているのだそう。クルプック食い競争は、食べるのに苦労した植民地時代を忘れないために。綱引きや棒登りは、団結し協力し合うことの大切さを。竹馬は、踏み出すのを躊躇すると倒れてしまうことから、前進し続けることの大切さを、意味しているのだそうです。もちろん、インドネシアの人々は毎年そのような意味を噛みしめながら運動会に参加しているわけではないでしょうけどね。

コロナ禍の間は、まともに開催できなかったそうですが、今年は4年ぶりに通常開催できる喜びも加わって、以前にも増して盛り上がりを見せたことでしょう。

  • 2024.01.31
  • 16:56

2023年8月1日

■【はじめに】大好きなはずなのに

もう、8月ですね! というべきか、まだこれから8月なんだっけ! というべきか・・・。
私は、暑さには強い方で、夏が大好きなはずなのですが、さすがに数年前から好きとは言えなくなってきました。水筒や日傘は必携ですが、荷物が重くなってますます大変なんですよね。 暑さもさることながら、降れば大雨ですし、コロナもまだまだ流行っていますし、久々のイベントなどに出掛ければ3年分の人出ですものね。
皆様もどうぞ、お気をつけて、夏を乗り切りましょう。


■【今月のトピック】インドネシアのことわざ その2

以前のメルマガで、インドネシアのことわざをいくつかご紹介しました。そのときは、直訳しただけで意味が通じるものを集めてご紹介したのですが、今回は、もう少し難問もご用意しました!

まずは難易度低めのものから。
Sudah jatuh tertimpa tangga.
ハシゴから落ちた後にその下敷きになる。 ( ⇒ 泣きっ面に蜂 )
災難なのに、なんだかクスっと笑っちゃいそうなことわざですね。

では、これはどうでしょう?
Ringan tangan.
手が軽い。 ( ⇒ 気軽に人の手助けをする人 )
日本語の「手が早い」と似てますが、全く違う意味でした!

お次は、難易度「中」を2問。
Memperjuali orang Cina penjahit.
中国人に針を売る。 ( ⇒ 釈迦に説法 )
その昔インドネシアにやってきた華僑は、商いに長けており、特に日用雑貨を売って儲けていたそうです。つまり、このことわざは、その道に長けている人に道を説く、という意味なのだそう。

Umpama memerah nyiur, santan diambil, ampas dibuang.
椰子の実はココナッツを採り、カスは捨てよ。 ( ⇒ 鵜呑みにするな )
人の話は良し悪しをわきまえて聞きなさい、ということですね。

最後は難易度「高」です。
Biduk lalu kiambang bertaut.
舟が過ぎれば浮草はまたくっつく。 ( ⇒ 人の喧嘩に首を突っ込むな )
「喧嘩してもまた仲直りする」「時が解決する」というような意味なかと思いきや、もうひとヒネリあるのですね。「人の争いに首を突っ込むと、当人同士が仲直りした後、気まずい思いをする」という意味だそうです。これはなかなか奥が深いですね。

ちなみに、前回ご紹介したことわざ集は、こちらのメルマガバックナンバーのコーナーでお読みいただけます!

  • 2024.01.05
  • 09:26

2023年7月1日

■【はじめに】天皇皇后のインドネシアご訪問

先日、天皇皇后両陛下がインドネシアを訪問されましたね。
天皇陛下がボロブドゥール遺跡を歩かれる様子や、皇后様がバティック製作を体験されたりする姿が報道されました。バティックを肩に羽織った皇后様の笑顔がとても印象的でした。


■【今月のトピック】バティックの紋様には意味があるんです

バティックとは、ひと言で言えばインドネシアのろうけつ染めです。ろうけつ染めとは、熱したロウで布に紋様を描いてから染料に浸すと、ロウを塗った部分には染料が染み込まず、ロウをお湯で洗い流すと紋様が白く浮き出る、という現象を利用した技法です。

バティックの作成工程については、こちらでも紹介していますので、ご覧くださいませ。

そもそも、なぜロウを使うようになったのでしょうね。きっと最初は、灯りに使っていたロウをうっかり着ていた服に垂らしてしまい、そのまま野良仕事をしていたら、その部分だけ草の汁や泥に汚れなかった、なんてことから始まったのではないでしょうか。「試しにロウで絵を描いて、草花の汁で染めてみよう」などと、楽しみながら発展してきたのではないかなと、私は勝手に想像しています。 昔から、バティックを作るのは女性の仕事だったようで、各家庭で糸を紡ぎ、布を織り、身につける人の健康や幸せを願いながら紋様を描いたそうです。

バティックに描かれる紋様は実に様々で、それぞれに名前と意味があります。
たとえば、天皇陛下がボロブドゥールを見学されたときにお召しになっていたバティックには、小さな花柄模様のようなものがたくさん描かれていますが、これは「トゥルントゥン」という紋様です。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230622/k10014106311000.html

小花に見えますが、夜空の星を表しているそうで、この紋様の誕生にはこんなエピソードがあります。
ソロ地方の王宮に嫁いだ王妃が、あるとき王と不仲になってしまい、孤独な日々を送っていました。ある晩、夜空の星に希望を託しながらその星をバティックに描いていたところ、王がその姿を見つけて王妃の一途な心を知り、再び愛が芽生えた、というものです。よってこの「トゥルントゥン」は、「愛の芽生え」とか「辛い時も希望を持つ」というような意味があるそうで、結婚式のときに花嫁の母が、真の愛への導きを込めてこの柄のバティックを身に着ける風習があるのですって。

もう一つ、よく用いられているパラン紋様をご紹介。こちらは剣を表す紋様を斜めに連続に配したもので、「戦い」「権力」「強さ」を意味しています。剣には見えないかもしれませんが・・・。 戦いを意味するので、結婚式で着てはいけないそうです。

トゥルントゥンとパランについては、こちらのバティックをご参照くださいね。

  • 2023.11.29
  • 14:10

2023年6月1日

■【はじめに】温泉に行ってきました

5月に還暦を迎えた親族のお祝いを兼ねて、群馬県にある温泉に行ってきました。お祝いなのでちょっと奮発し、露天風呂が付いているお部屋を手配。しかも源泉掛け流しです! 24時間いつでも好きな時に、山の緑を眺めながら人目を気にせず温泉に浸かれるという贅沢。湯上りのビールも最高でした。地元の食材を使ったお料理も美味しくて、ヤマメやアユも堪能しました。
帰りには赤城山に登って(もちろん車です)、カルデラ湖を眺め、湖畔の神社を参拝。狭い急カーブの道を対向車とすれ違うたびに神様に祈りながら降りてきました。
旅を手配した私としては、主賓に喜んでもらえて何よりでしたが、いちばんホッとしたのは雨が降らなかったことです。私と一緒にどこかに行くと必ず雨が降る、といつも言われていて肩身が狭かったものですから。


■【今月のトピック】火の山

「赤城山」の名前の由来は、赤土で山が赤く見えるため「赤き山」からきているという説と、「火の山」「火の神」を意味しているという説があるそうです。火山ですから「火」が名前の由来となっているのはごく自然なことのようにも思われます。でも、赤城山が噴火したのは何万年も前のことらしいので、名前の由来としては「赤き山」の方が納得感がありますね。

一方、インドネシアには、その名の通り活発に活動している「火(インドネシア語でapi)の山」があります。ムラピ(Merapi)山です。ムラピ山は、ジャワ島中央部にある海抜2,911mの火山で、世界で最も活発な火山のひとつです。富士山にも似た美しい円錐形の山で、常に噴煙を上げており、周期的に噴火しては大量の溶岩を噴き出しています。
ボロブドゥール遺跡が、1814年にイギリスの探検家によって発見されるまでの約1,000年間、密林の中に埋もれていたのも、ムラピ山の噴火による降灰が原因ではないかという説があります。

ムラピ山は、今世紀になっていっそう活発になっているそうで、2006年、2010年、2018年と、大規模な噴火を起こして周辺に被害をもたらしています。噴煙は10Km以上の高さまで吹き上がり、それぞれの年で数千人ずつの犠牲者が出たとのこと。
今年に入ってからも、3月と5月に噴火して、周囲2kmにわたって溶岩流が流れ出たそうですが、それでもムラピ山としては比較的小規模な噴火だったようです。

インドネシアも日本同様、環太平洋火山帯にすっぽりと含まれる火山大国。世界の火山のうち13%がインドネシアに、7%が日本にあるそうです。日本とインドネシアだけで、世界の2割の火山を有しているんですね。温泉資源に恵まれているのは嬉しいことですが、やはり噴火は怖いですね・・・。

  • 2023.10.31
  • 16:24

2023年5月1日

■【はじめに】出掛けようとしたら

出掛けようとしたら、玄関のドアがめちゃくちゃ重くて、やっとこさ押し開けたら外は物凄い風なんです。これは洗濯物を取り込んでおかなきゃと思って部屋に戻り、ベランダに出ようとしてふと見ると植木鉢がいくつか倒れています。洗濯物を取り込んで、植木鉢をしっかり固定して、さあ出掛けようと思ったら今度はスマホが見当たらないんですね。探しまくってやっと見つけて、家を出て時計を見ると、最初に家を出ようとしたときから1時間も経っているんですね。もう、歯医者の予約時間に間に合わなくなってしまいました。焦って歯医者に連絡を入れようとするのですが、スマホのアドレス帳に入っているはずの歯医者の電話番号がなぜか見つからなくて、もう仕方ない、行くしかない、と歩き出すと、足がめっちゃ重くて全然前に進まないのです。その辺で「あーこりゃ夢か」と気づき、目が覚めると筋肉痛になりそうなほどの疲労感が・・・。
たいてい、二度寝した時にこんな夢を見ます。


■【今月のエッセイ】二つの「夢」

夢には、「眠っているとき見る夢」と、「叶えたい願望」という二つの意味がありますよね。この二つ、確かに共通点があるような、でも全然違うような・・・。私は、冒頭に書いたように、いかにも日常にありそうな、それでいてちょっと変な夢をよく見ます。悪夢というほどではないですが、どちらかというと、「夢でよかった」と思うような夢。ずっと見ていたいような、こうなりたいなぁという夢は、残念ながらほとんど見ないのです。なので、私の場合、「眠っているとき見る夢」と「叶えたい願望」の共通点はあまりないと言えます。

ところで、夢という言葉に二つの意味があるのは、日本語だけではないですよね。「I have a dream・・・」というキング牧師の演説にもあるように、英語のdreamにも、二つの意味があります。そこで、ちょっと調べてみたのですが、ゲルマン系言語(英語、ドイツ語、オランダ語など)やラテン系言語(フランス語、イタリア語、スペイン語など)も、二つの意味で使われるとのこと。ところがスラブ系言語(ロシア語、ポーランド語など)では、別々の単語が存在するらしいのです。厳密に使い分けているというほどでもないようですが・・・。

元々日本語の「夢」には「眠って見る」方の意味しかなかったそうで、「願望」の意味で使われるようになったのは、江戸時代に入ってきたオランダ語や英語に影響されたのだそう。へえーと思ってさらに調べてみると、ラテン系言語も同様に、後付け派。最初から二つの意味を持っていたのはゲルマン系言語のみらしいのです。ゲルマン系の人たちは、将来こうなりたいなぁと思えるような夢をよく見るのでしょうか。

ちなみに、インドネシア語で「夢」は「impi(インピ)」または「mimpi(ミンピ)」ですが、「眠って見る夢」と「願望」の両方の意味で用いられます。一方、「impian(インピアン)」という言葉もありますが、こちらは「願望」の意味としてだけ用いられます。 インドネシア語では、語末にanを付けると、少し規模が大きくなります。例えば、batuは「石」で、batuanは「岩」です。alasは「下に敷く物」という意味ですが、alasanは「根拠」という意味になります。 願望は、眠っているときに見る夢の延長線上にある、と捉えているということでしょうか。

私も、筋肉痛になりそうな夢ばかりでなくて、お金持ちになって、世界中を旅して美味しいものをたくさん食べて、それでも太らない美魔女になる夢でも見られるようになりたいものです。

  • 2023.09.29
  • 13:32

2023年4月1日

■【はじめに】どうする?マスク

「マスク着用は個人の判断で」という御触れが出ましたが、皆さんはどうされていますか? 私は、電車の中や、大勢の人が集まる室内では着用していますが、一人で外を歩くときは基本的に外しています。やはり3年間の油断が顔に出てしまいますね。ちょっとほっぺがたるんできたな・・・と、慌てて口角を上げてみたり。それでも、桜の香りや、ほほに風があたる解放感を味わいながら歩いています。だんだん、外している人が増えてきたような気もします。

御触れが出た直後は、「みんなの様子を見ながら・・・」という人が多かったようですね。もはや、「コロナウイルスへの抵抗感」ではなく、「顔を露出することへの抵抗感」?? 良くも悪くも、この連帯意識と美徳感情は、実に日本的だなぁと感じます。


■【今月のトピック】どうする?首都移

これまでのメルマガでも何度かお話ししましたが、インドネシアの首都は、現在のジャカルタ(ジャワ島)から、ヌサンタラ(カリマンタン島)へ移転する計画が進んでいます。 新首都ヌサンタラが作られる東カリマンタン州は、赤道直下にある緑豊かな地域。というか、熱帯雨林。移転が完了するのは2045年だそうですが、来年には、まず行政機関だけを移転させるとのこと。あと1年そこそこで大丈夫? と思ってしまいますよね。

既に、いろんな問題があるようです。まずは先住民の立ち退き。政府から補償金が出るそうですが、次に住む土地を探そうにも、周辺の土地は4倍~10倍に値上がりしていて、補償金など足しにもならないとのことです。そもそも土地の権利書など持っていない人もいて、補償金をもらえない可能性もあるんだとか。

次に、水道インフラ。熱帯雨林ですから、水そのものは豊富にあるのですが、これから移住してくる人々の生活用水を供給できるような水道設備はまだ整っていません。しかも、国の予算では最低限のインフラしか作ることができず、そこから先は国外からの投資を想定しているのだそう。日本でも、関係団体が投資を募っているようです。

それから、電力の確保。ヌサンタラの北に位置する北カリマンタン州に、東南アジア最大級の水力発電所の建設計画が進んでいます。この事業は、インドネシア現地の企業が中国の協力を得て着手し、難航しながらもようやく環境が整ったところだそうです。実はこの事業に途中から日本の住友商事も参画することになりました。インドネシアとしては、中国依存の見直しを図った形ですが、日本と中国の衝突が目に見えるようですね・・・。

  • 2023.08.30
  • 16:55

2023年3月1日

■【はじめに】1年経ちましたが・・・

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって既に1年。1年前、私はこんなにも長く続くとは思いもしませんでした。どちらが勝つとか負けるとか、そういったことさえ考えず、きっと世界の国々が協力して全力で止めに入り、すぐに終わるだろうと、そんなふうに思っていました。しかし、実際はまだまだ続く様相を呈しています。

先日、ウクライナの勇敢さや巧みな情報戦略を称えるような番組が放送されていました。家も家族も失い、またいつ爆撃されるかわからない状態で、しかも工作員やスパイが身近に潜んでいるかもしれない不安の中で、生活を続けているウクライナ人の強さにはホントに驚かされます。
しかし、現地では戦争真っただ中だというのに、自分は暖かい部屋の中でまるでドキュメンタリー映画を見ているかのような、妙な気持ちでした。とにかく一日も早く停戦することを願って止みません。


■【今月のトピック】テンペ

皆さんは、インドネシアの食材、「テンペ」をご存知でしょうか。軟らかく煮た大豆を少し潰して、酢を加えたのち、テンペ菌で発酵させた食品です。インドネシア版の納豆とも言われます。でも日本の納豆のような独特の臭みはなく、糸もひきません。大豆本来の味に加えてナッツやチーズのようなコクがあります。高たんぱく低カロリーの健康食品ですので、お肉の代用品としても用いられるなど、ダイエッターの強い味方です。

どんな見た目かといいますと、少し潰れた大豆がぎゅっと板状に固めらた状態になっています。
テンペ
調理するときは、包丁で切るか、手で割ってほぐして使います。生のまま食べても正直あまり美味しくないので、炒めるか、揚げるのがおススメです。火を加える前に味付けをするもよし、後から好みのソースを絡めるのもよし。 ということで、今回は、「揚げテンペ」を作ってみたのでご紹介します! ビールのつまみに良さそうでしょ?
テンペゴレン

もともと淡泊な味なので、いろいろアレンジできると思います。塩と好みのスパイスでシンプルに炒めたり、砂糖と醤油できんぴら風にしたり、ひじきと一緒に煮てもよさそうです。

テンペは日本でも作られていて、大手スーパー(成城石井、業務スーパーなど)で、真空パックに入った状態で売られています。日本製のテンペはインドネシアのものとはちょっと違っていて、クセが無さすぎるような気もします。どうやら、生でもそこそこ美味しく食べられるように作られているようです。本場インドネシア製のテンペは、東南アジア食材の専門店や、通販でも手に入りますので、機会があればぜひ食べてみてくださいね。

ところで、納豆菌はワラなどに付着している菌ですが、テンペ菌って何者なのかといいますと、バナナやハイビスカスの葉に付着している白カビの仲間なのだそう。納豆の起源は、「煮豆をワラで包んで持ち歩いていたら腐ってしまい、でも食べたら意外とイケた」という説がありますが、きっとテンペも、「煮豆をバナナの葉に包んでおいたら・・・」って感じなのかもしれませんね。

  • 2023.07.31
  • 22:28

2023年2月1日

■【はじめに】ODEN

ODENって、何かの略語?! いえいえ、「おでん」です。最近インドネシアで人気なのです。インドネシアにもローソンがあって、日本と同じように、レジ前でおでんが売られています。1つ50円くらいです。でも日本でお馴染みの大根や白滝は見当たらず、肉団子、ソーセージ、エビ団子、イカ団子など、肉・魚系が中心です。サンバルソーセージというインドネシアならではのタネもあります。「Ganmodoki」「Chikuwa」「Satsumaage」なんかもあるようですよ。
日本では寒い季節になると食べたくなるイメージがありますが、熱帯のインドネシアでも人気とは、ちょっと意外な気がしますね。


■【今月のトピック】■ インドネシアのことわざ

少し前のメルマガで、インドネシアのことわざを一つ引用したところ、面白いと好評をいただいたので、今回はインドネシアのことわざを特集します!

Masuk kandang kambing memgembik, masuk kandang kerbau menguak.
ヤギ小屋に入ればメーと鳴き、牛小屋に入ればモーと鳴く。(⇒郷に入れば郷に従え)

Gajah dikalahkan ole pelanduk.
ゾウが豆鹿に負ける(⇒窮鼠猫を噛む)

Nasi sudah menjadi bubuk.
ごはんはもうおかゆになっている。(⇒覆水盆に返らず)

Bagai mendaput durian runtuh.
落ちたドリアンを手に入れる。(⇒棚からぼた餅)

Satu tepuk dua lalat.
ひと叩きで2匹のハエ。(⇒一石二鳥)

Tak ada gading yang tak retak.
ヒビのない象牙はない。(⇒完璧なものなどない)

登場する動物や植物、食べ物などに、お国柄が出ていますよね。それでは次に、たとえに用いられる物自体も日本と同じ、ということわざをご紹介。

Rumput tetangga, lebih hijau.
隣りの芝生はもっと緑色だ。(⇒隣の芝生は青く見える)

Separti ilmu padi, kian berisi kian runduk.
稲のように、実るほどに頭を下げよ。(⇒実るほど頭を垂れる稲穂かな)

Asap datang dari asalnya api.
煙は火のあるところから来る。(⇒火のないところに煙は立たぬ)

Darah lebih kental dari air.
血は水より濃い。(⇒血は水よりも濃い)

ということで、今回は、直訳しただけでも意味がわかるものを集めてみました。 国によって価値感が異なるので、直訳しても意味が通じない場合もありますよね。例えば、インドネシア人が「雨」に対して抱くイメージは、日本人のそれとはだいぶ異なるので、「雨降って地固まる」という日本のことわざをインドネシア語に直訳しても、インドネシア人には伝わらないと思われます。インドネシアでは、乾季に降る雨はむしろ「良いこと」の象徴となりますし、雨季のスコールの後の地面はどろどろで、とても固まりません。
同様に、インドネシアのことわざにも、日本語に直訳したのでは意味の通じないものや、「そういう考え方をするのか」と驚くものがあります。それはまたいつか、ご紹介しますね!

  • 2023.07.07
  • 10:18

店長挨拶

お立ち寄りくださいまして、ありがとうございます。
当店では、お部屋にアジアンリゾートの雰囲気を添えるテーブルウエアやインテリア小物を取り揃えています。どうぞご利用くださいませ。

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脱・プラスチック!

当店は、天然素材を原料とした商品のみを扱うことは基より、商品をお送りするときの梱包資材にも、できる限りプラスチックを使用しないよう心掛けています。

プラスチックによる海洋汚染を減らすための取り組み。それは、プラスチックごみを
「減らす(Reduce)」
「再利用する(Reuse)」
「再生産する(Recycle)」
の3Rが基本と言われています。 政府や企業に任せておくのではなく、私たち一人ひとりにできること。まず、レジ袋やプラ容器やストローなどの使い捨てプラスチックをできるだけ買わない、使わない。廃棄するときにはリサイクルゴミとして処理する。わかってるけどついうっかり、を無くす。それだけでも少しずつ改善につながります。

便利なプラスチックをやめて、ちょっと不便になってみる。地球のために本気で取り組みませんか?

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インドネシア料理

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