メルマガ バックナンバー
2025年5月1日
■【はじめに】献血でお米がもらえる?!
献血をすると、日本ではジュースなどを貰えますよね。インドネシアでは、通常スナックやサプリメントなどが貰えるそうですが、なんと、お米を貰えることもあるのだそうです。しかも、たっぷり5キロ!
いつも、というわけではなく、時期や地域によるそうですが・・・。今の日本人にとっては、かなり羨ましいですね。
■【今月のエッセイ】竹のおはなし
タケノコはお好きですか? 春先のタケノコ、シャキシャキして美味しいですよね! 煮てよし、焼いてよし、揚げてよし、お酒のつまみにも最高です。
私が子供のころのお話。隣家の敷地内に小さな竹林があり、ブロック塀の下を地下茎が越境して我が家の敷地内にときどきタケノコが生えてきました。黙って採るのも良くないけど、放っておくと大変だから、と母が鍬を持ち出して掘り起こしていました。その日の晩はタケノコご飯が出てきましたが、えぐみがあってちょっと固かったなぁ。なので、私はタケノコはあまり好きではなかったのですが、大人になって、東京に出てきて、ちゃんとしたタケノコを食べたら、全くの別物でした。隣家の竹は食用には向かない種類だったのかもしれません。
現在住んでいる家から最寄り駅までの途中にも、竹林があります。朝、通りかかったときに土から20cmくらい出ていたタケノコが、夕方帰宅時には1mくらいに伸びているのを見るにつけ、「放っておくと大変だから」と母が言っていたのを思い出します。竹の成長って、速いですよね。
風情があって、鑑賞するにはよいものですが、程よく管理するのはとても大変なのでしょうね。夏になると、蚊にとっては恰好の住みかとなりますし。
竹は、成長が速いのに耐久性と弾力性を兼ね備えていて、SDGsな建材として注目されています。
近頃、インドネシアのロンボク島に、世界初、竹でできたスターバックスが誕生したそうです。外観も内装も、なかなかステキなので、こちらのサイトを覗いてみてくださいね。
外観はこちら
内装はこちら
TOKO PLUMERIAの商品の中にも、竹でできたものがいくつかあります。「お勧めの商品」でご紹介した竹のウインドチャイムのほかにも、バンブートレー、竹細工のランプなど、竹はアジアン雑貨には欠かせない素材の一つですよね。植物素材の中でも、最もアジアっぽさを感じるような気がします。
若い芽は食用になり、成長すれば建材となり、道具や民芸品の素材となり、楽器にもなる。改めて、竹ってすごい!!
- 2025.10.08
- 16:48
2025年4月1日
■【はじめに】お天気
3月に真夏日があったりして、桜も満開となり、そして今日から4月。なのに今日の東京は、冷たい雨が降っていて、ウソをつくのも忘れちゃうほど寒いです。この寒暖差には、インバウンドもびっくりでしょうね。
それにしても、最近の天気予報はかなり正確なので助かります。スマホのアプリで翌日の気温をチェックし、服装を考えておくことができますし、「30分後に雨が降り出します」なんてことも教えてくれるので、「よし、今のうちにスーパーに行って来よう」といった行動がとれます。便利な世の中になったものですね。
山林火災が発生した地域に雨雲を誘導する、なんてことができるようにならないものでしょうか。
■【今月のエッセイ】ラマダン
インドネシアでは、今年は2月28日~3月30日がラマダン(断食月)でした。ラマダンとは、イスラム教徒の大切な儀式のひとつで、太陽が出ている間の飲食が禁止されます。空腹を体験することで、恵まれない人々への共感を持とう、という意味があるんですって。そして、寄付や施しを進んで行うとともに、自分の欲望や怠惰を戒め、神への信仰心を高めるという目的があるそうです。
ラマダンの時期は、毎年変わります。イスラム教のヒジュラ暦は太陽暦とはサイクルが異なり、1年を354日としているためです。インドネシアでは、普段の社会生活は太陽暦を使っていますが、宗教行事はそれぞれの宗教の暦に従って行われます。
ところで、日中、飲まず食わずでいつも通りに働けます? 無理ですよね。なので、ラマダン中はどうしても夜型生活になるのだそう。日が沈むと、まず水分を摂り、スープやフルーツなど胃にやさしいものから食べ始めて、米や肉などもがっつり食べます。元気が出たところで仕事を片付ける人もいるそうです。日の出前にも、しっかりと栄養補給します。そして、日中は、なるべくエネルギーを使わないようにして過ごします。会社の勤務時間も普段より短縮されるのだそうですよ。
ちなみに、私は先日インドネシアの仕事関係先にオンラインミーティングをお願いしたのですが、ラマダンが明けるまで待ってほしいと言われてしまい、あ、ラマダン中はそういう感じになるのねと実感しました。もちろん、昼間もばっちり働かないといけない立場の人もいるでしょうけど・・・。
それにしても、インドネシアのような赤道に近い国で、水も飲まず日中を過ごすなんて、体に悪いんじゃないでしょうか。さぞかしツライだろうなあと思ってしまうのですが、敬虔なイスラム教徒の人々は、宗教心が高まり、自分自身が浄化されるという感覚で、むしろ喜びを持ってこの時期を過ごすのだそうですよ。
ラマダンが終わると、無事にラマダンを終えたことを祝うレバランという行事があります。生まれ故郷を離れて働いている人々は、こぞって帰省し、家族や友人と共に1週間程度の休暇を過ごす人が多いそうです。今頃はちょうど、民族大移動をしていることでしょう。
- 2025.09.24
- 14:59
2025年3月1日
■【はじめに】無人ATMにて
銀行の無人ATMに立ち寄った時のお話。私がブースの入口に立ったとき入れ替わりに1人出ていき、2台しかないATMはちょうど2人の人が使用中、という状況でした。並んで待っていると、私のすぐ前でATMを操作していたおばあさんが、困った顔をして私の方を振り向いたのです。もしや振り込め詐欺にでもあっているのかと思って近づいてみると、「カードが入らないの」と言うのです。見ると、カードの差込口に、前の人のカードが刺さったままになっていました。慌ててブースの外に出て見渡しましたが、さっきの人の姿はもう見当たりません。とりあえず、詐欺ではなくてよかった。
私は、刺さったままのカードを抜き取って、おばあさんに操作を続行してもらい、備え付けの電話で係員に連絡しました。
さあ、ここで問題です。無人ATMですから、この忘れ物のカードをそこらへんに置き去りにするわけにもいきません。係員は私に何と頼んだでしょうか?
1.係員が行くまでそこで待っていてください
2.近くの支店に届けてください
3.連絡箱に入れておいてください
答えは3.でした~。
壁に取り付けられた「連絡箱」の存在と役目を初めて知ったできごとでした。
■【今月のエッセイ】AIとお国柄
最近、パソコンにはAIが組み込まれていて、何か作業をしようとすると、勝手に先回りしてサポートしてくれようとします。Googleで検索を行えば、真っ先に表示されるのはAIによる回答です。インターネット広告でにっこり微笑む少女も、よく見れば生成AIで作られた非の打ちどころのない美少女。
気づかぬうちにAIを使っている日常。何を信じたらよいものかと不安な気持ちにさえなります。物心ついた時からAIに囲まれている今の子供たちは、いったいどのような感覚でいるのでしょう。
とまあ、そのようなことを心配するのは既に自分が世の中に着いていけていない証拠なのでしょう・・・。
さて、ここからは、インドネシアにおけるAI開発のお話です。
インドネシアでは、デジタル化そのものが欧米や日本よりも後発で、ほんの10年前は、まだスマホの普及率も低く、銀行口座を持っている人も成人人口の半分程度でした。それが今やスマホによるキャッシュレス決済は当たり前、SNS上にもAIによる投稿が増えてきました。
インドネシア政府によるAI開発への投資額も多く、アメリカ、オーストラリア、日本など、外国のAI関連企業との技術提携も急速に進んでいます。昨年、インドネシアの通信大手「インドサット」は、アメリカの半導体大手NVIDIAと共同でスラカルタ市郊外にAIセンターを設立すると発表しました。教育分野や医療分野でAIサービスの活用が進められているそうです。
このほどインドネシアで開発された生成AI「sahabat(サハバット)」は、インドネシアの文化や歴史的背景を詳細に学習していて、インドネシアに特化した生成AIなんだそうです。
生成AIと言えばChat-GPTが世界の標準のような気がしていましたが、中国の企業が開発したDeepSeekに中国の思考がばっちり反映されているのを見て、そうか、であればChat-GPTはアメリカの思想のもとに作られたものなんだろうなと思い至りました。インドネシアがインドネシア人のために開発した生成AIであれば、インドネシアの価値観が組み込まれていて御尤もですね。
日本人はAIによる利益より、どちらかというと弊害の方に着目しがちなのに対し、インドネシア人は比較的前向きに、楽観的に捉える傾向があるのだそう。
AIにもお国柄が存在し、AIの使い方には国民性が影響するということでしょうか。
いろんな国の思惑を適正にジャッジして、世界を平和に導いてくれるようなAIが開発されるとよいですねぇ・・・。
- 2025.09.12
- 10:36
2025年2月1日
■【はじめに】BRICSに加盟
2025年1月、インドネシアが東南アジアの国として初めてBRICSに加盟しました。
実はジョコ大統領の時代に、一度BRICSへの加盟を見送ったことがあります。その後プラボウォ大統領に変わり、そしてアメリカの大統領も変わり、BRICSへの加盟を踏み切ったということになるのでしょう。
インドネシアの加盟により、BRICSの正式加盟国は10カ国となりました。そして、世界総人口のほぼ半分がBRICS加盟国に属していることになるのですよね。
■【お知らせ】「3Dセキュア」を導入しました
当店では、2025年2月より、クレジットカードでお買い物いただく場合の本人認証システム「3Dセキュア」を導入しました。今後、クレジットカードの不正利用が疑われる場合に、本人認証のためのパスワード入力が求められることになります。ご本人が正しくご利用される場合は、ご購入手続きに変更はありません。安心してご利用くださいませ。
■【今月のエッセイ】苗字ってなんだろう
「なぜそんなに揉めているのかな」と思う問題の一つに、選択的夫婦別姓制度があります。
「苗字が異なると家族の一体感が薄れる」「子供が生まれたときにどちらの苗字にするかで問題になる」というのが、導入反対の主な理由だそうですね。
苗字が違うだけで一体感が薄れるとも思いませんが、そもそも「選択的」なのだから、苗字で一体感を保ちたい人は同姓を選べばいいだけの話なのでは? と単純な私は思ってしまいます。それとも、日本人全体として家族の一体感が薄れるのを憂いて反対しているのでしょうか。
ちなみにインドネシアには、そもそも苗字がありません。たとえば前大統領の名前は「ジョコ・ウィドド」ですが、その息子(現在の副大統領)は「ギブラン・ラカブミン・ラカ」です。共通のファミリーネームはありません。
それで、インドネシア人は家族の一体感が希薄かというと全くそんなことはなく、私の知っているインドネシア人は皆とても家族を大切にしているように見えます。
一方、子供の苗字の問題は、かなり悩ましいような気がします。どちらの苗字にするかは結婚時に決めておくこと、複数の子供が生まれたら全員同じ苗字にすること、というのが、現在の案だそうですね。仮に、妻側の苗字を子供に付けようとした場合、夫側の親が「許さん!」とか言い出すケースもありそうです。後々子供が「ボク、お父さんの苗字の方が良かった」とか言い出す可能性もありますね。
お父さんだけ、もしくはお母さんだけが違う苗字だと、どんな不都合が生じるのか、その時になってみないとわからないですよね。ここは、ぜひ有識者の見解を教えて欲しいです。
ところで、ファミリーヒストリーという番組をご覧になったことがありますか? その日のゲストについて、父方、母方、それぞれの家系を辿って歴史を紹介する番組です。双方のご先祖様の苦労話や、2つの家系の偶然の出会いがあって自分が生まれたことを知り、ゲストは必ず涙します。私も、たいていもらい泣きします。男女が出会って結婚して子供ができる、そのこと自体は当たり前の営みかもしれませんが、実際は奇跡の積み重ねですし、その歴史を辿るうえで、苗字は大事な要素を占めているのだなとも感じます。
苗字は、単なるファミリーネームではなく、「家系」「家筋」「家柄」を表すもので、今の世に、そういったことを持ち出すものではないとは思いますが、過去に犠牲を払って「おいえ」を守ってきた人たちがいるおかげで、日本の文化・歴史・建造物が守られてきたという側面もあると思うのです。やはり苗字というのは日本人の意識の中でとても大事な役割を果たしているのですね。
そう考えると、選択的夫婦別姓制度とは、各々の苗字を変えずに済んで、子供には引き継がせたい方の苗字を付けられる、なかなか合理的な制度なのかもしれません。先祖代々続く「家」の苗字を引き継ぐ使命のある人も、自分のアイデンティティや独身時代に培ったキャリアをリセットしたくない人も、今よりは希望に近い形を取れるようになるのではないでしょうか?
- 2025.07.30
- 16:35
2025年1月1日
■【はじめに】アジア甲子園
日本の高校野球の文化をアジアに広めようという活動があるそうです。その名も「アジア甲子園」。その第1回大会が、昨年12月にインドネシアのジャカルタで開催されました。
14歳~18歳のインドネシア球児たち8チームが5日間にわたって熱戦を繰り広げ、大いに盛り上がったそうですよ。最終日にはエキシビジョンマッチとして、U18インドネシア代表チームと、元高校球児からなる日本代表チームが対戦しましたが、これは7対5でインドネシアが勝利したそう。日本代表チームの平均年齢は不明です。
「甲子園」という言葉を、インドネシアの球児たちはどう解釈しているのでしょうね。単なる球場の名前ではないことを感じ取ってもらえたら嬉しいですね。
■【今月のトピック】トラジャ コーヒー
トラジャコーヒーを飲んだこと、ありますか? 飲んだことはなくとも 「トアルコ トラジャ」とか「幻のトラジャコーヒー」などという言葉を聞いたことがあるかと思います。とはいえ、トラジャって何? トアルコって何? なぜ幻なの? と結構謎が多いのではないでしょうか。
トラジャとは、スラウェシ島中部の山岳地帯に住んでいた先住民族の一つで、「高地の人」を意味します。スラウェシ島は、ヒドラのような形をしています。ウルトラマンに出てくる怪獣のヒドラではなく、水中生物のヒドラです。ゴジラのような形をしたカリマンタン島の東に位置しています。
さて、このトラジャ族が住んでいた地域は、コーヒーの生育にたいへん適していて、17世紀ごろから、良質なコーヒー豆が盛んに栽培されていました。しかし、そのコーヒー豆を輸出して儲けていたのは宗主国であるオランダ。ヨーロッパの王侯貴族たちに、トラジャ産のコーヒーは大人気だったそうです。その後、第2次世界大戦によって農地は荒れ果て、トラジャコーヒーは絶滅したかと思われていました。
ところが、その種はトラジャ族の手によって細々と守られていました。1970年代に、日本のキーコーヒー社が現地を訪れて農地を復活させていきました。このとき名付けたブランド名が「トアルコ」です。TORAJA ARABICA COFFEE(トラジャ アラビカ コーヒー)の頭文字から名付けたそうです。
これが、幻のコーヒーと呼ばれる所以です。
トラジャ族は、独自の儀式・風習・宗教観を持っていることでも有名です。また、彼らの居住する伝統的な高床式家屋「トンコナン」はたいへん特徴のある形をしています。建材は竹で、釘を1本も使わずに建てるのだそうです。屋根の反り具合や、側面に施された装飾など、どことなく日本の神社建築にも似た荘厳さがあります。
https://www.toko-plumeria.jp/hpgen/HPB/entries/168.html
トンコナンは、トアルコ トラジャのロゴマークにもなっています。
ということで、トラジャコーヒーを飲む機会がありましたら、スラウェシ島やトンコナンを思い出してくださいね。
- 2025.07.09
- 16:13
2024年12月1日
■【はじめに】昭和100年
来年は、昭和100年ですね。だからどうしたと言われそうですが、私個人的にはちょっと感慨深いものがあるのです。私は、昭和の、ちょうど切りのよい年に生まれたものですから、昭和100年には、私もちょうど切れの良い歳になるのです。今年中に「昭和100年To Do リスト」を作ろうと思っています。
そういえば、大正114年とか、平成37年とかいう数え方はあまり聞きません。なぜ昭和にだけ換算するのでしょうね。やはり昭和が長かったことと、コンピュータの昭和100年問題があるからでしょうか。
■【今月のエッセイ】インドネシアの火山
先月、インドネシアのレウォトビ山が数回立て続けに噴火を起こしました。レウォトビ山はフローレス島の東部に位置する標高1,600mほどの火山です。日本への津波の到達は観測されなかったようですが、現地では犠牲者も発生しているそうです。
環太平洋火山帯に国全体が含まれているインドネシアには、たくさんの火山があり、たびたび噴火のニュースを耳にしますね。
今日は、インドネシアの火山のうち、私が勝手にセレクトした3つをご紹介します。
まずは、スンバワ島にあるタンボラ山。1815年のタンボラ山の噴火は、記録に残る世界最大の噴火と言われています。この噴火により、4,000mあった山が2,800mにまで低下し、火砕流が周辺の集落を壊滅させました。噴煙は地球を覆い、地球全体の気温が数度下がったとのことですから、ものすごい規模ですね。ナポレオンがワーテルローの戦いで敗けたのは、このタンボラ山の大噴火による異常気象が一因だったとも言われています。
次は、ジャワ島の中心部にあるムラピ山。標高3,000mほどの活発な火山で、常に噴煙を上げており、昨年も噴火しています。「ムラピ」はインドネシア語で火を意味するので、まさに「火の山」なのです。あの有名なボロブドゥール遺跡は、長い間密林の中に埋もれていて、19世紀になって発見、発掘されたのですが、このボロブドゥール寺院を密林に隠してしまったのは、ムラピ山の噴火による降灰だと言われています。
最後に、イジェン山をご紹介します。ジャワ島の東端にある標高2,400mほどのこの山は、硫黄を多く含み、大きなカルデラ湖はターコイズブルーの水を湛えています。火口付近の岩の隙間からガスが噴き出し、常に炎が出ているそうです。炎の色は、幻想的な青。でも昼間は見えません。このブルーファイアを観察する深夜ツアーもあるそうで、ジャワ島旅行情報サイトに写真が載っていますのでご覧になってみてください。
https://xn--eckb2cva5exdwb4gqaq5ewel.net/ijen/
- 2025.06.01
- 11:19
2024年11月1日
■【はじめに】どう変わる?
先日の衆院選では、自民党+公明党で過半数議席を獲得できない結果となりましたね。これだと法案や予算案がなかなか決まらず、国が停滞してしまうのではと心配する声もありますが・・・。
反対するばかりで建設的な策を講じられない野党、それを尻目に多数決で押し切る与党。そんな構図をずっと見せられてきましたが、これから少しずつでも、政党や会派の枠を超えて、政策ごとに是々非々の議論を行う国会に変わって行くといいなと私は思っています。
とはいえ、最終的には多数決で決めるのが民主主義。過半数を獲得するために政党間で妙なカケヒキをするのはやめて欲しいものです。
■【今月のトピック】あの黒い帽子
先月、インドネシアでは、プラボウォ・スビアント氏が大統領に就任しました。基本的に前任のジョコ氏の路線を引き継ぎ、いずれの軍事同盟にも属さない、「非同盟」の道を歩むことを表明しています。
インドネシアの歴代大統領の名前を列挙しますと、スカルノ、スハルト、ハビビ、ワヒッド、メガワティ、ユドヨノ、ジョコ。8代目の大統領となったプラボウォ氏は、スハルト氏の娘婿。副大統領となったギブラン氏は、ジョコ氏の息子です。メガワティ氏はスカルノ氏の娘。こうしてみると、インドネシアの大統領も、わりと世襲的な要素が強いのですね。
ちなみに、デヴィ夫人は、スカルノ氏の第3夫人です。
ところで、インドネシアの要人の公式な写真を見ると、必ずと言っていいほど黒い帽子を被っていますよね。あれは「ペチ」あるいは「コピア」「ソンコック」といいまして、インドネシアやマレーシアでイスラム教徒の男性が身に着ける伝統的な被り物です。つばのない楕円柱型で、頭頂部が平らなのが特徴的です。色は黒と決まっているわけではないのですが、初代大統領スカルノ氏をはじめ、インドネシア独立運動に携わった人びとが好んで黒いペチを着用したため、インドネシア民族主義の象徴ともなりました。
イスラム教徒の女性はヒジャブを身に着けて常に髪を隠していますが、男性は、正装するときや神に祈るときなどにこのペチを被って髪を隠します。髪は、隠すべきもの、とされているのですね。
髪を隠すための被り物と言えば、日本でも平安時代に身に付けられていた烏帽子がありますよね。大河ドラマ「光る君へ」の影響で今年ちょっと話題になりました。最初は「えっ、寝るときも被ってたの?」と少々奇妙に感じたものですが、烏帽子の下の「もとどり」を人に見せるのは裸になるより恥ずかしいことだったとか。
風習というのは、不思議なものですね。今も昔も、誰が決めたのかわからないルールが現れて、何故かみな真似するようになってしまうのですから。
- 2025.04.30
- 18:31
2024年10月1日
■【はじめに】どこ見てんのよー
いくつかの政党の代表が変わりました。そして、日本の新しいリーダーが誕生したわけですが・・・。
子供のころ、学級委員長を選ぶときには、クラスのリーダーとして誰が相応しいか、とまじめに考えたものです。頭が良くて正義感があって裏表がなくて信頼できる人に票を入れました。
「あの人が級長になったら、私が陰で糸を引けるわ」とか、「あの子が級長になる方が、ボクはいろいろ動きやすいぞ」なんてことは考えもしなかったし、「君に一票入れるから、僕に給食委員長をやらせてくれよ」というカケヒキなんかもしませんでした。
ワイドショーでは、政治ジャーナリストさんが、当然のように、誰がどういう思惑で、どんな駆け引きをしているかなどと説明しながら、票の読み比べをしていました。そういうものなのでしょうか。
国民の方を向いている政治家は、日本の将来を本気で考えている政治家は、果たしているのでしょうか?
■【今月のトピック】インドネシア発のコーヒーショップ
コーヒーのチェーン店と言えば、アメリカ発祥のスターバックスやタリーズをはじめ、日本生まれのドトール、プロント、コメダなど、たくさんありますよね。そんな中、インドネシア発祥のコーヒーチェーンも、数年前に日本に上陸しています。「kopikalyan(コピカリアン)」というお店で、インドネシア国外に初出店した店舗が東京の原宿にあります。原宿と言っても、若者でごった返している竹下通りや表参道からは少し外れた裏通りにあるので、私でも入りやすいのが嬉しいです。
内装はシンプルで、清潔感のある落ち着いた雰囲気。さほど広くはなく、席数も少ないですが、店員さんの目が行き届くレイアウトです。マンデリンやガヨなど、インドネシア産のコーヒー豆をストレートやブレンドでオーダーできるほか、ジャムウやタマリンドジュース、ブラスなど、インドネシア特有のドリンクもあります。トーストやサンドイッチ、サラダなどの軽食も、具材やソースにインドネシアらしさが表れています。
詳しくは、こちらのページを見てくださいね!
https://www.toko-plumeria.jp/hpgen/HPB/entries/165.html
ところで、「コーヒーの2050年問題」ってご存じでしょうか?
地球温暖化による気温・湿度・降雨量の変化が原因で、コーヒーの生産地が減ってしまうのですって。さらに、天候不順により生育状態がよくなかったり、病気が発生したりして、従来の生産方法では豆の生産量や品質が保てないのだそう。このままでは、コーヒー農園の維持管理コストが増大し、生産者の減少に拍車が掛かって、ますます生産量が減り、2050年ごろにはコーヒーが気軽に飲めなくなってしまうかも、ということなのです。
コーヒーは、高価な飲み物になってしまうのでしょうか。コーヒーの価格上昇を抑えようとすると、そのしわ寄せは生産者にいってしまいますから、ある程度の価格上昇は覚悟しないといけないでしょうね。
一方、日本国内でコーヒーを生産する動きが広がっているそうですね。国産コーヒー豆は、現時点では価格が非常に高いそうですが、将来的には手軽に飲めるくらいまでになってくれると嬉しいですね。
我が家にも1本だけコーヒーの木があります。もちろん、観葉植物としての小さな木ですが。でもいつかコーヒー豆を収穫できるようになったらいいなぁと、夢を膨らませています。
- 2025.03.30
- 22:39
2024年9月1日
■【はじめに】困った・・・
台風10号はまだ日本列島に居座っているようですが、皆様、ご無事でしょうか。広い範囲に大量の雨を降らせながらノロノロ、ジグザグと日本列島を縦断するなんて、ほんとに困ったものです。今回のような台風が、今後は多くなっていくのでしょうか。台風の進路をそらしたり、勢力を弱めるような技術が開発されると良いですね。
ところで、ここ2週間ほど、私はお米が買えなくて困っています。毎日スーパーに行ってお米の棚を覗くのですが、ずっと空っぽです。国民が皆、備蓄に走るととたんに米が流通不足になるという事実に、ちょっとびっくりしました。
もうすぐ新米が出回るとのことですが、値段は1.5倍になるそうで、困りますね・・・。
■【今月のトピック】ガルーダ宮殿
8月17日はインドネシアの独立記念日です。今年の独立記念式典は、新首都ヌサンタラで行われ、新首都での最初の行事となりました。
ヌサンタラの大統領府は「ガルーダ宮殿」と呼ばれています。ガルーダとは、ヒンドゥー教の神「ヴィシュヌ」が乗る、鷲に似た霊鳥です。インドネシアの国章でもあり、インドネシアの国営航空会社の名前にもなっています。
「ガルーダ宮殿」のデザインは、バリ島の著名な彫刻家ニョマン・ヌアルタ氏によるものだそうです。神の鳥「ガルーダ」が翼を広げてヌサンタラを守っているかのようなその姿を、ぜひこちらからご覧ください。
https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20240818-OYT1I50081/
記念式典の様子が載っているサイトを探したところ、日経アジアのサイトに比較的詳しく載っていたのでご紹介しますね。(日経アジアの購読は有料ですが、途中までは無料で読めると思います。)記事の途中に動画があるのですが、これが臨場感たっぷりでなかなか興味深いのです。ヌサンタラの建築現場の様子や、街の様子、ガルーダ宮殿の全景などを4分余りで眺めることができます。動画には音声がありますので、再生するときにはご配慮くださいね。また、有料購読を勧めるバナーが表示されるかもしれませんが、うっかり「OK」しないよう、ご注意くださいませ。
https://asia.nikkei.com/Politics/Indonesia-holds-first-Independence-Day-event-in-new-capital
動画に、3両編成のバスみたいなものが映っていますが、これは、ART(Automatic Rail Transit)と呼ばれる自動走行車両です。新首都で働く人たちの足として重宝されそうですね。これは中国のメーカーが導入したものです。
また、空飛ぶタクシーも2030年に運行を開始する目標で、既に試験飛行も行われているそうです。こちらは韓国の企業が参画しています。
もちろん日本からもNECがエネルギーや防災技術関連で首都建設に参加しています。
それにしても、インフラ設備の最先端っぷりが半端ないですね。何もないところにゼロから作ったからこそできることなのでしょうね。日本の行き詰まり状態と比べると、インドネシアの方が一足飛びに先に行ってしまったような感じがします。
古代遺跡のようにも見えるガルーダ宮殿と、最先端のインフラ設備とのミスマッチ感も、ヌサンタラの魅力の一つかもしれません。
- 2025.03.11
- 11:45
2024年8月1日
■【はじめに】炎上も怖くない!?
パリ五輪での日本選手の活躍ぶり、素晴らしいですね。ティーンエイジャーの選手が狙い澄ましたようにメダルを獲得していく様子は、呆気に取られてしまいます。金メダルが確実と思われていた選手がまさかの敗退に帰する場面もありましたが、その後のインタビューでは気丈な姿を見せていました。
それにしても、みなメディア慣れしているといいますか、競技中のみならず、インタビュー中も落ち着いていて、コメントもとても立派で、舌を巻くばかりです。
何かとすぐ炎上する世の中ですから、気も使うだろうなぁと思ったりもするのですが、いやいやさすがは世界最高峰で戦っている人たち、メンタルも強そうですね。外野でつまらない批判をしたり、「炎上」だとか言って煽っている人たちなど、モノともしていないように見えます。
■【今月のトピック】バリヒンドゥー
「国民の9割がイスラム教徒であるインドネシアにおいて、バリ島の住民だけは大半がヒンドゥー教を信仰しています。なぜかと言いますと・・・
16世紀に、それまでインドネシアで栄えていたヒンドゥー教国「マジャパヒト王国」がイスラム教の勢力によって滅ぼされ、その後はイスラム教が広まったのですが、マジャパヒトの王族・貴族がバリ島に逃れてヒンドゥーの教えを守ってきた、と言われています。
インドから伝わったヒンドゥー教が、土着の宗教と融合してバリ独特の宗教になっているため、バリヒンドゥーと呼ばれています。仏教や神道の考え方と共通したところも多く、我々日本人にも理解しやすいのではないかと思います。私自身は無宗教ですが、バリヒンドゥーの考え方には興味を惹かれます。今日はそのバリヒンドゥーについて少しご紹介させていただきますね。
記念すべき(?)100通目のメルマガなので、少々長めに語っちゃいますが、お付き合いくださいませ。
●三大神
インド発祥のヒンドゥー教は多神教で、世界創造の神「ブラフマー」、生命を維持する神「ヴィシュヌ」、破壊の神「シヴァ」の三大神を筆頭に置いています。
バリヒンドゥーもこの三大神を置いていますが、表向きは一神教ということになっています。なぜかと言いますと、インドネシアが独立するときに制定した憲法に、「国民は一神教を信仰する」と謳われていたためです。憲法に適うよう、いわば苦肉の策として「サン・ヒャン・ウィディ」という唯一神を置いたのだそうです。そして、三大神は「サン・ヒャン・ウィディ」の化身である、ということにしています。
創造、維持、破壊。三大神のつかさどる役割のうち、私が興味を持ったポイントの1つが「破壊」です。この世のすべてのものは永遠ではなく、いつかは破壊される。破壊がなければ再生もされない。破壊は、次なる創造を生み出すためのアクションである。創造、維持、破壊のサイクルで世の中は回っている・・・。
破壊は勇気がいるけれども、大事なプロセスなのですね。
●そのほかのたくさんの神様
バリヒンドゥーでは、三大神以外にも、地域ごとの土着神や家系の祖霊、および自然界やさまざまな物体に宿る霊魂がいると考えられています。そのあたりは、日本人の感覚にも似ている気がしますね。ピンチのときはご先祖様に手を合わせたり、学問の神様や縁結びの神様を拝んだり、初詣は近所のお寺で済ませたり・・・。
日本人の、この仏教と神道がごちゃまぜになっているところは、バリ人にも共通しているような気がします。でも、バリ人の方が、より信心深いといいますか、宗教が日々の生活に溶け込んでいるように思われます。
バリの人々は、毎朝いろいろなところにチャナンをお供えしながらお祈りをします。チャナンとは、葉っぱで作られた小さなカゴに花や果物やお菓子をのせたもので、火を点けた線香を添え、聖水をふりかけて、お供えします。家の祭壇、出入口、道端の石像、砂浜、車の中、など、いたるところにチャナンが供えられています。
チャナンの写真は
こちら
そのほか、満月の日には正装して寺院を参拝したり、先祖の霊をお迎えする日本のお盆のような儀式もあって、常に神様の存在を意識しているように感じます。
●善と悪の共存
すべての物事は善と悪、生と死というふうに相反した形で存在し、それらのバランスが維持され共存することで世界が成り立つとされています。そして、そのバランスが崩れると禍が起こると考えられています。
これは、私が興味を持ったポイントその2です。一人の人間にも、善の心と悪の心が共存している。何事にも、表と裏の考え方が存在し、どちらか一方が正しいというわけではない。
この考えは、昨今の世の中に足りない「寛容さ」を意味しているのではないかと思います。世知辛い日本の社会にも、ぜひ広まってほしい!
バリでは、白と黒のチェック柄の布をよく見かけます。道端の祠や、石像の腰に巻かれていたり、男性がお祭りのときに腰に巻いていたりします。白は善、黒は悪というふうに、相反するものを象徴しているのですって。
白黒チェックの布は
こちら
●輪廻転生・因果応報
バリヒンドゥーでは、人は死んでも魂が残って祖霊神となり家族を守護します。そして祖霊神としての役目を終えると再び現世に生まれ変わると考えられています。
世の中には、まじめに働いているのに貧しい人もいれば、遊んでばかりいるのに裕福な人もいます。これは、前世での行いが影響しているのだそう。前世で徳を積んだ魂は、生まれ変わったときには幸運に恵まれ、前世で悪行を積んだ魂は、生まれ変わったときに苦難の人生を送ることになるわけです。前世から与えられた幸運/不運の人生をどう過ごすかによって、また次に生まれ変わったときの人生に影響を及ぼします。どんな状況においても善行を積んで生きれば、やがて魂は解脱して神と一体化することができますが、修行が足りなければまた人に生まれ変わるのだそう。
これは、私が興味を持ったポイントその3です。
人はそもそも平等などではない。自分が他人より不運であっても、他人のせいにしたり社会を恨んだりしないで済むための心のよりどころが、宗教なのだ。神に祈れば助けてもらえるわけではなく、献金をすれば救われるわけでもなく、自分の魂を救うのはほかでもない自分である。そう思えるようになることが真の「救い」なのではないでしょうか。宗教というのは本来そういうものだと思うのです。
教義を過大解釈し厳格化し、それに従わない人を拒絶したり罰したりすることが宗教ではないはずです。
輪廻転生や因果応報の考え方は仏教とよく似ていますよね。ちなみに、仏教では、現世での行いによっては人間界以外にも生まれ変わりますが、バリヒンドゥーでは、生まれ変わる先は人間界のみで、しかも同じ家系の中に生まれ変わるのだそうです。なので、赤ちゃんが生まれて3か月を迎える頃、何代か前のご先祖様の魂が宿ったとする儀式を行うんですって。3か月までは、まだどの魂も宿っていない、神聖な存在とされています。
バリヒンドゥーについて、私はまだまだ知らないことだらけですし、都合よく解釈しているだけかもしれませんが、自分が凹んだ時に、スーッと気持ちを楽にしてくれるような、身近で温かい宗教だという気がします。
- 2025.03.05
- 17:18



