2023年5月1日

2023/09/29

■【はじめに】出掛けようとしたら

出掛けようとしたら、玄関のドアがめちゃくちゃ重くて、やっとこさ押し開けたら外は物凄い風なんです。これは洗濯物を取り込んでおかなきゃと思って部屋に戻り、ベランダに出ようとしてふと見ると植木鉢がいくつか倒れています。洗濯物を取り込んで、植木鉢をしっかり固定して、さあ出掛けようと思ったら今度はスマホが見当たらないんですね。探しまくってやっと見つけて、家を出て時計を見ると、最初に家を出ようとしたときから1時間も経っているんですね。もう、歯医者の予約時間に間に合わなくなってしまいました。焦って歯医者に連絡を入れようとするのですが、スマホのアドレス帳に入っているはずの歯医者の電話番号がなぜか見つからなくて、もう仕方ない、行くしかない、と歩き出すと、足がめっちゃ重くて全然前に進まないのです。その辺で「あーこりゃ夢か」と気づき、目が覚めると筋肉痛になりそうなほどの疲労感が・・・。
たいてい、二度寝した時にこんな夢を見ます。


■【今月のエッセイ】二つの「夢」

夢には、「眠っているとき見る夢」と、「叶えたい願望」という二つの意味がありますよね。この二つ、確かに共通点があるような、でも全然違うような・・・。私は、冒頭に書いたように、いかにも日常にありそうな、それでいてちょっと変な夢をよく見ます。悪夢というほどではないですが、どちらかというと、「夢でよかった」と思うような夢。ずっと見ていたいような、こうなりたいなぁという夢は、残念ながらほとんど見ないのです。なので、私の場合、「眠っているとき見る夢」と「叶えたい願望」の共通点はあまりないと言えます。

ところで、夢という言葉に二つの意味があるのは、日本語だけではないですよね。「I have a dream・・・」というキング牧師の演説にもあるように、英語のdreamにも、二つの意味があります。そこで、ちょっと調べてみたのですが、ゲルマン系言語(英語、ドイツ語、オランダ語など)やラテン系言語(フランス語、イタリア語、スペイン語など)も、二つの意味で使われるとのこと。ところがスラブ系言語(ロシア語、ポーランド語など)では、別々の単語が存在するらしいのです。厳密に使い分けているというほどでもないようですが・・・。

元々日本語の「夢」には「眠って見る」方の意味しかなかったそうで、「願望」の意味で使われるようになったのは、江戸時代に入ってきたオランダ語や英語に影響されたのだそう。へえーと思ってさらに調べてみると、ラテン系言語も同様に、後付け派。最初から二つの意味を持っていたのはゲルマン系言語のみらしいのです。ゲルマン系の人たちは、将来こうなりたいなぁと思えるような夢をよく見るのでしょうか。

ちなみに、インドネシア語で「夢」は「impi(インピ)」または「mimpi(ミンピ)」ですが、「眠って見る夢」と「願望」の両方の意味で用いられます。一方、「impian(インピアン)」という言葉もありますが、こちらは「願望」の意味としてだけ用いられます。 インドネシア語では、語末にanを付けると、少し規模が大きくなります。例えば、batuは「石」で、batuanは「岩」です。alasは「下に敷く物」という意味ですが、alasanは「根拠」という意味になります。 願望は、眠っているときに見る夢の延長線上にある、と捉えているということでしょうか。

私も、筋肉痛になりそうな夢ばかりでなくて、お金持ちになって、世界中を旅して美味しいものをたくさん食べて、それでも太らない美魔女になる夢でも見られるようになりたいものです。